日本にはMBAを公に規定するガイドラインが存在しません。

文部科学省は学部学科等の設置認可は行うものの、特定の名称を持つ学位が「どういったシラバス・カリキュラムを修了した者に授与される学位であるか」を規定してはいません。当然MBAがどういう学位であるかについても規定してはいません。文部科学省にはそれを規定する部門はなく、本来であればその任を負うに相応しいと思える独立行政法人にも対応する規定はありません。

規定がなければどうなるか?必然的に「MBA」の定義はぶれます。都合の良い手前勝手な論法によってMBAの拡大解釈がはびこってしまっているのが今の日本の現状と言えます。これはMBA教育の世界基準から大きくかけ離れたまさに「ガラパゴス」の状態であり、非常に由々しき事態であると我々は考えています。

仮に「当校ではMBA学位が取得できます。」と謳っている日本の教育機関があったとしたら、注意深くその実態を見極める必要があります。なぜならそれはMBAたる裏付けを持たない「自称MBA」でしかない場合がありえるからです。