当校のPGD課程の課目数と時間数はどちらも他のMBAプログラムに比べて少ないと言えますが、それには以下のような理由があります。

課目数について

まずはMBAコースの課目について説明します。
MBAコースは概して言えばGeneral Management Career Developmentコース(英国QAAの概念)であり、経営管理者が経営に関するリソースを総合的に学習するためのカリキュラムになっています。

つまり一つの専門的課目を深く修めるコースとは概念と学習目的が違うのです。専門的課目とはいわゆるMS(Master of Science)のコースです。まずはこの二つの違いを理解する必要があります。

MSは「狭く深く」の学問、MBAは「広く浅く」の学問です。自動車に例えるならば、エンジンや電気系統など個々の技術を専門的に研究するのがMSであり、自動車に関する知識を広範に学んで自動車を運転できるようにするのがMBAです。MBAでは経営管理学の課目を広範に、そして総合的に修めることが必要です。そのためMBAの課目は通常10課目以上になることが普通です。だたしそれを修了するには多大な時間と労力を必要とします。

当校のPGD(Postgraduate Diploma)コースは大学院課目課程をコンパクトにした専門系の学習資格コースです。PGDは英国独自の制度です。

分野別のPGD課程を学習して単位取得後にその分野に合うMasterコースに入学するのが基本です。Marketing系であればTop-up後はその分野のMasterコースに入学します。当スクールが採用しているPGD課程はQUALIFI BrandのStrategic Management & Leadership Level-7であり、課目数は全8課目です。これは総合的な戦略コースでGeneral Management のMBAの概念に準じてます。PGDを取得していれば、MBA Top-upとして入学可能な大学は複数あります(QUALIFIであれば約20大学)。

QUALIFIの様なAwarding Bodyは複数ありますが課目数に違いがあります。いずれにしてもコンパクトに合理的になっていますので課目数が少なく抑えられています。
多忙なビジネスマンが手早くMBA的手法を学習して実社会で応用し、自身のキャリアアップを図るためには最適なコースと言えるでしょう。

学習時間

  1. まず学習時間というものの概念についてですが、英国では「クラスにおける授業時間=学習時間」とは捉えておりません。「クラス授業+授業準備+アサインメント(課題)+プレゼンテーション準備など」の合計が学習時間です。
  2. 通常のMBA課程は、英国の例を見れば概して1課目約30時間以上のクラス授業があります。これで10課目以上、及び選択課目などを含めて基本フルタイムは1年で終了となります。パートタイムであれば2年で終了となります。さらに論文がありますので修了まで2年以上要することも多々あります。
    日本の専門職大学院(ビジネス・MOT)やアメリカでは必ずしも論文が要求されずにリサーチペーパーで修了できるスクールもあります。ですが、論文がないコースはクラス授業の時間が増えるのが常です。
  3. PGD課程はMBA学習をコンパクトに設計しており、各課目のエッセンスのコアな部分を理解できるように設計されています。本来のPGD課程は当校で運営されているクラス学習時間の2倍以上です。しかしその場合、PGD課程だけで1年半必要となり、さらにMBA Top-up後の課程で9カ月~1年となれば合計で3年近くかかることになり、あまり効率的とは言えないものになります。多忙な現代のビジネスパースンにふさわしいカリキュラムとは言えないでしょう。
  4. 当校のPGD課程では、1)クラス授業12時間、2)授業の準備48時間、3)アサインメント+プレゼンテーションの準備など60時間、1課目につき合計で120時間の学習時間が必要とお考え下さい。
学習の形態必要な学習時間
クラス授業12時間
授業の準備48時間
課題作成+
プレゼンテーション準備
60時間
合計120時間
※1課目あたりの目安の学習時間です。事前知識のある課目の学習時間は必然的にこれより少ない学習時間で済むことでしょう。この点が当校のプログラムの利点でもあります。

学習法

  1. MBA取得のためにはPGD課程のどの課目も重要です。それぞれの課目の知識ももちろん重要ですが、それよりも「学習法を身に付けること」がPGD課程の重要なテーマであり肝です。日本的な知識記憶偏重型教育はこれを阻害する一番の要因となりますので気を付けましょう。
  2. 知識の数を競わせるのではなく、考え方や理論の構築、フレームを使った論理的な主張の展開などを学ぶのが当校のPGD課程の主眼となります。

よくある誤解

  1. 日本の知識記憶偏重型教育や絶対正解主義に慣れた日本人は、どうしても知識の吸収に延々と時間をとられる傾向があります。PGD課程の各課目における重要な知識は数点のみで、すべての要素を記憶して覚える必要性はありません。どのような理論をどのように応用し、フレームを使い自分の意見の論理性を主張する過程こそが重要です。日本人にはこの点に慣れていない方が非常に多いです。実際にアサインメントを作成頂ければお分かりになると思いますが、1課目だけでもかなりの考察が必要となります。
  2. 学習は講師によって与えられるのではなく、自らが率先して自律的に学習することこそが重要です。コアな知識をクラスの授業で身に付け、あとは自身で進めてゆくことが必要になります。与えられる学習がすべてとは思わないでください。これは日本の修士課程でもある程度は同じことが言えるでしょう。「基礎を1から10まで丁寧に教えてくれる」修士課程は恐らく世界中どこにも存在しません。
  3. 学びには限度がありませんので、学習を延々と続けることができます。気を付けないといけないのは、MBA課程とは学習するためのコースではなく、学習で身に付けたことをビジネスに実践応用するためのコースだということです。

    この点を勘違いされて学習時間を増やすことが最良と思ってる方もありますが、必ずしもそうではありません。大事なのは自分で知識を利用し、応用することです。日本式の知識記憶偏重型教育からの脱却が必要です。そうしなければ世界どころかアジアでもどんどん後れを取ります。こういった教育面に関しては日本は明らかに後進国と言えます。与えられる知識ではなく自身で開発するという考え方が重要です。知識は重要ですが陳腐化することを忘れずに。自ら考えるという学習の習慣を身に付けましょう。